債券 債券運用再考:現地通貨建てエマージング債券という選択肢

先進国市場は、各国市場が同じ要因の影響を受け、同方向に動く傾向が強まっています。債務の持続可能性や投資先の集中といった問題への懸念が重なり、先進国国債は本来の分散効果やディフェンシブ性を失いつつあります。こうした環境下で、新たな選択肢となり得るのがエマージング債券です。なかでも現地通貨建てエマージング債券は、魅力的なリスク・リターン特性で注目されます。高い信用力を備えつつ、分散投資の機会と安定したインカム源泉を提供する点が特徴です。また、魅力的なキャリーや、リターンが国内要因に連動し米国に過度に依存しない点も強みと言えます。

 

直近の原油価格の上昇を受け、短期的なインフレ見通しへの不透明感が高まっています。ただし新興国では、金融政策に対する信認は高く、外貨準備は潤沢で、為替レートも柔軟に調整できる状況にあります。イラン情勢は、世界全体の危機というよりも、各国の耐性を試す局面として捉えられます。実際、影響の表れ方は各国固有の要因に左右されるため、国・銘柄選択の重要性が一層高まっています。本稿では、こうした環境変化を踏まえ、現地通貨建てエマージング債券の投資機会を整理します。

華村 啓陽 キャピタル・グループのインベストメント・ディレクター。キャピタル・グループ入社以前は、ブラックロックの債券プロダクトストラテジストを務める。東京オフィス在籍。 

ピーター・ベッカー  キャピタル・グループのインベストメント・ディレクター。キャピタル・グループ入社以前は、アバディーン・アセット・マネジメントにおいてポートフォリオ・マネジャー、ウエリントン・マネージメントの債券プロダクト・マネジメント・チームにおいてマネジング・ディレクターとして勤務。CFA協会認定証券アナリスト。ロンドン・オフィス在籍。

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